あし

手や顔の手入れは何らかの形で習慣として行われていますが、足の事となると無関心でつい後回しになってしまいます。朝、起きた時から、何十キロもの体重がのしかかってくるのに耐えている我慢強い私たちのあし。時には、いたわりの気持ちを込めて、入浴時などにじっくり足の観察をしてみてはいかがでしょうか。

足のトラブルは外反母趾・ウオノメ・タコ・爪の食い込み・靴ずれなど数多くあります。これらの痛みを伴う足のトラブルは、靴の影響が大きいとされています。

では、実際に靴下を脱いで自分の足を観察してみましょう。私達の足型を足指の長さのバランスで見ると、大きく分けて下記のように、エジプト型・ギリシャ型・正方形(スクエア)型の三種類があります。

●エジプト型:親指が一番長い足
●ギリシャ型:人差し指が長い足
●スクエア型:指の長さがほとんど同じ足

みなさんの足はどの型ですか?

靴を履いたときのチェックポイント 

(1)甲:足と甲の間がゆるいとマメができる場合があります。また、きついと血行が悪くなって疲れやすくなります。

(2)つま先:シューズをはいて立った時に、足の指を動かして自由に動くか確かめて下さい。1.0〜1.5cmくらいの余裕は必要です。親指や小指の付け根がきついと骨の異常や痛みを伴う足のトラブルの原因になったりします。前述した三つの足型も考慮して靴を選びましょう。また、大きすぎる靴はフィット感が悪く、歩くと靴が脱げそうになる事があります。このような場合、足指をふんばり続けてかえって指先の血行が悪くなる事があります。

(3)アーチ部:アーチクッションが土踏まずとズレているとアーチ部に摩擦が加わり疲労を招く原因になります。偏平足の人は特にアーチクッションの位置に注意して下さい。

(4)かかと部:かかとを浮かした時に靴が脱げてしまうようでは着地する時に不安定になり危険です。ワンサイズ小さい物を選びましょう。かかとをくわえ込むようにフィットするのがベストです。足の両くるぶしが靴の履き口でこすれないか、靴の中に突起物や縫い目が飛び出していないか確かめておきましょう。ささいな物であっても長時間歩行すると負担になります。

シューズのかえりを確かめる。

シューズのかかとの下とつま先を両手で持って内側に軽く押してみると、どの位置でシューズがかえっているかがわかります。かえりの位置はシューズの指先から3分の1、かかとから3分の2あたりがベストと言われています。

靴選びはなるべく午後に。

朝と夕方では足のサイズが0.5〜1.0cm変わります。それは体重がかかりアーチ部がたるんできて広がってしまう事と立っている事で血液が足に下りてきて、うっ血する事が影響しているようです。
スポーツをする場合や、仕事等、TPOに合わせた靴選びも大切です。また、足の特徴を考えた靴選びをしてくれたり、靴や足の相談にものってくれるシューヒッターがいる店で靴選びをするのもいい方法ですね。新しい靴が足になじむまでは毎日少しずつ履いている時間を伸ばしていきましょう。

重たい体重に耐え、頑張り続けているあし

入浴中は、体が温まり筋肉がほぐれているので、マッサージや運動の効果も高まります。ひざの裏やふくらはぎ、太ももなどをゆっくり揉みほぐしたり、足裏を指圧したりをしましょう。ウォーキングの後などに行うと足への癒しになります。足に刺激を与えたり、筋肉や関節を動かしたりするのは、いつも靴の中に押し込められて刺激不足、運動不足になっている足にとってたいへん良い効果をもたらしてくれます。

また、寒い時期は、エアコン、ホットカーペットやこたつで足の皮膚が乾燥します。寒くなると血液の循環も悪くなって足が冷え、皮膚が乾燥しやすくなります。入浴後に保湿クリーム等で油分を補いましょう。

参考文献:【足のトラブル解決法・あしのかたち・アシックスサイト靴の選び方他】

【看護師:長尾・竹内・速水・立石・阿部】