運動を始めよう!!  運動を始めよう!!  運動を始めよう!!

朝晩はだいぶ涼しくなってきましたね。秋といえば、読書の秋、食欲の秋、そしてスポーツの秋ですね。日頃、運動不足と感じている方は多いのではないでしょうか。過ごしやすくなったこの季節が運動を開始する絶好の時期です。

しかし、運動不足だと感じていても「忙しくて運動する時間がない。」「運動は苦手だから…」「一人で歩くのは恥ずかしい。」など様々な理由で実行できていない方も多いと思います。私も4ヶ月前までは「運動したいけど時間がない」と勝手な理由をつけてサボっていました。その結果、平均寿命のちょうど半分ぐらいの年齢ですが、早足で歩いたり、階段を三階まで駆け上がると、息切れを感じるようになりました。完全に運動不足です。私のように「何か運動をしなくては…」と頭では思っていても、実行への一歩が踏み出せない方がいらっしゃるのではないでしょうか。

運動不足は国民全体の問題です!!

2000年からスタートした国の健康づくり運動である「健康日本21」では栄養、運動、休養、タバコ、アルコールなど9つの分野で2010年までに達成すべき目標数値が設定されています。運動に関しては成人の場合、日常生活の歩数を男性が9200歩以上、女性は8300歩以上にしましょうと設定されました。その中間評価が2006年に行われましたが、運動への意識や運動習慣は多少増えたものの、一日の歩数は2004年の国民健康・栄養調査では男性は7500歩、女性は6400歩と2000年よりも減少していることがわかりました。徳島県では全国平均よりも1000歩少ないそうです。

あなたは一日の歩数は?

まずは、自分が日常生活でどのくらい歩いているのか知ることが大切です。一日の歩数を一週間ほど万歩計で測ってみましょう。歩数は職業や住んでいる地域によって違いが見られます。実際に私もクリニックでの歩数を測定したところ、最低で5000歩、最高で10000歩とその日の業務内容によって違いがみられました。ちなみに当クリニックの院長の歩数は平均3000歩だそうです。そのため、運動不足にならないように、仕事を終えてから週に2−3回は3kmほどのウォーキングをしています。

どんな運動からはじめればいいの?

ウォーキングは誰でも手軽に行えて、経済的で安全な有酸素運動です。最初は季節の移り変わりを楽しむように少し汗ばむ程度で行い、少し体力がついた頃に歩幅を大きくしたり、スピードを上げたりしてはいかかがでしょうか?いきなり運動強度の強いジョギングなどを開始すると膝などの関節を痛める危険性があります。また、膝や腰が痛い方は水中ウォーキングがお勧めです。ただし、心臓病や腎臓病など慢性疾患で運動制限がある場合は、主治医に相談してから運動を開始してください。自宅周辺を自分のペースで散歩をしたり、今回事務から紹介した森林浴はいかがでしょうか。

減量には食事療法もプラスしましょう

「歩いているのに体重はまったく減りません。」といった話をよく耳にします。体脂肪を1kg減らそうとすると約7200キロカロリーの消費が必要になります。一日一万歩で300キロカロリー(体重60kgの場合)消費しますが、脂肪が燃焼するのに使われるのは約半分の150キロカロリーです。(運動強度によって、糖と脂肪のどちらがエネルギー源の主体になるかが変わります。)毎日一万歩のウォーキングを続けると1ヶ月で約600gの脂肪を減少させる計算になります。しかし、正しい歩き方で、ある程度の速さで歩かないと効果は少ないようです。だらだら歩くだけでは脂肪燃焼や筋肉増強にはなりません。運動だけで減量しようとすると大変なのです。減量するためには食事内容の見直しも同時に行うと効果的でしょう。

こんな運動効果が期待できます!!

心肺機能の上昇:若いときには平気だったのに、少し階段を上っただけで息切れをするようになった経験はありませか?ウォーキングなどの有酸素運動は心肺機能を高めて、体力・持久力がついてきます。
血行促進:足は「第二の心臓」といわれ、歩くことによって下半身からの血液が心臓に戻りやすくなり血行が良くなります。足のむくみ予防や美肌効果もあります。
生活習慣病予防:血圧を下げる効果もあります。血糖値の改善やコレステロールなど脂質異常にも効果があり、生活習慣病全般において有効です。
ストレス解消:運動した後にさわやかな汗をかくと気分もリフレッシュして気持ちがいいですよね。ストレスが解消されることにより、β(ベータ)エフェドリンという爽快感や幸せ感を感じるホルモンが放出されるということも解明されています。脳の血流も良くなって集中力アップや認知症予防にもなります。
不眠対策:適度に疲れるために良く眠れるようになります。
私も4ヶ月前から週3回、30分以上のウォーキングを続けています。1ヶ月経過したぐらいから息切れしにくくなりました。今では軽いジョギングも加えながら歩けるようになり、運動効果を実感しています。まずは、続けることを目標に実行してみませんか?きっと効果が期待できるはずです。以上、担当は看護師の竹内でした。

看護師【竹内・長尾・速水・立石・阿部】

参考文献:「ウォーキング100のコツ」「今日の健康2009.8」「ウォーキング健康法」