〜 続・献血のお話 〜

『藍色の風 33号』で献血の基準についてお話しましたが、平成23年4月1日より基準が一部変更
になりましたので、補足いたします。

年齢の拡大

*男性に限り、400mL献血において、最低年齢が18歳から17歳に引き下げられました。
*男性に限り、血小板成分献血において、54歳までが対象でしたが、69歳までに引き上げられました(ただし、65歳から69歳までの方については、60歳から64歳までの間に献血の経験がある方に限ります)。

血色素量(ヘモグロビン濃度)の引き上げ

*男性に限り、200mL全血献血が可能な方の血色素量の下限値を「12g/dL」から「12.5g/dL」に引き上げになりました。
*男性に限り、400mL全血献血が可能な方の血色素量の下限値を「12.5g/dL」から「13g/dL」に引き上げになりました。

健康診断から血液比重の項目がなくなりました

これまでは「血液比重」もしくは「血液色素」が献血前に測定されていましたが、「血液色素」での測定が一般的となったためです。
詳しくは、「日本赤十字社」のホームページをご覧ください。

*ところで、皆さんは血液の寿命をご存知ですか??

血液を構成している成分は大きく分けて血球成分と血漿(しょう)成分の2種類で、血球成分が全体の45%、血漿成分が全体の55%を占めています。血液はほとんどが骨髄でつくられ、それぞれの血球は見た目や働きが全く異なりますが、元はどれも『造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)』と呼ばれる一つの細胞からできているのです。

人間の体重の約1/13が血液と言われており、体重50kgの人であれば約4リットルの血液が体内に存在しているということになります。しかし、いつまでも成熟したままではなく、徐々に老化が始まります。

血球成分には、赤血球・白血球・血小板が存在し、それぞれの寿命は、赤血球は約120日、白血球は数日間〜数十年のものまであるようですが、はっきりとはわかっていません。血小板は10日間程度といわれています。

老化した血球は、主に脾臓(ひぞう)および肝臓で破壊されます。しかし処理されたものと同じだけ生産され一定の量を保っています。

献血をしても 血小板成分献血、血漿成分献血の場合は1週間程度で元に戻ります。赤血球の場合、400mL献血は約3〜4週間、200mL献血の場合は2〜3週間で回復すると言われています。

参考:臨床血液学、日本赤十字社ホームページ

【臨床検査技師:宮原・田中】